今日は63年前に広島が蒸発した日

アメリカ人が落とした核爆弾により、日本人の街である広島が一瞬にして蒸発。そして、次の瞬間には地獄が現出した。
現在まで世界中の映画作品で核兵器使用後の現実を一番誠実に描いた作品が今回映画祭で上映する『はだしのゲン アニメ版』だ。
これまで日常生活をおくっていた普通の人たちが、アメリカ人が世界で初めて使用した核兵器により、ゾンビも真っ青のドロドロの酷い姿になった。
※写真『はだしのゲン アニメ版』



アメリカ映画でよく核爆発のシーンが出てくるが、だいたいは都市などに光球がパッと広がりキノコ雲が上がるのを上空から眺めた場面ばかりでカッコ良く描いた映画ばかり。あげくのはてには主人公がカッコよくキノコ雲をそばで眺めてたりもする。どうも原爆を爆弾の大きいやつ程度にしか考えていないらしい。
それで、気にいらない国があるととにかく「Nuke Them(核を落とせ)!!」と叫ぶ。イラク戦争開戦前にアメリカ人のガキどもは「Nuke sand niggers(砂漠の黒んぼどもに核を落とせ)!」とよく吼えていた。当然このようなメンタリティを持った少年が二十歳くらいになり戦地に行けばこんなことをするのも当然か。※写真『アブグレイブの亡霊』



人間に対して核兵器が使用されたのは我々日本人に対しての2回で、幸い3度目はまだ使用されていない。
しかし、我々に対して使われた核よりも何十倍も強力な核が何百機もこんなホッペタの赤いアメリカ人のボーヤが管理しているのだ!※写真『ミサイル』

(まあ、アメリカ人を極悪人みたいに散々ここまで書いたけど、あの当時に日本人も核を持っていたら躊躇なく使用していたと思う)


だが、核兵器に限りなく近い兵器はかなり気軽にあちこちでバンバン使われている。
燃料気化爆弾だ。半径数百mの酸素を3000度の高温で一瞬にして燃やしつくし、目標の人間も蒸発させてしまうまさに小型核とさえいえる恐怖の殺人兵器。
アウトブレイク』の冒頭でエボラに感染した村を消毒するために患者ごと吹き飛ばしたのがこの爆弾と思われる。
この爆弾がかなり安価らしく民間会社までが使用している。今回映画祭で上映するドキュメンタリー『シャドウ・カンパニー 戦争を変えた民間軍事会社』にも登場する南アフリカ民間軍事会社エグゼクティブ・アウトカムズ社はシエラレオネのダイヤモンドを巡る争いに介入。戦闘の過程で地元住民の村をこの燃料気化爆弾で吹き飛ばした(仕事熱心にもほどがあるぞ!)。



このように世界は誰がなんと言おうと暴力に満ちている。今回、映画祭で上映する上記の素晴らしい作品にさえ、このような悲劇を根絶するための答えは見つからないだろう。しかし、これらの作品を通して世界の悲劇・矛盾をよく知り、あなた自身が考えることにより答えに少しでも近づけるはずだ。




カナザワ映画祭2008 フィルマゲドンは映画の未来、そして世界平和の実現のために開催するのである!